日本をテーマにしたドイツ映画も、いくつかあります。

 

ミュンヘン在住の映画監督ドリス・ドリーは、ドイツおよび合衆国での俳優修行の後、映像作家としての道を選び、70年代から現在まで、数多くの映画作品を手がけるとともに、脚本家・作家として、またオペラの舞台監督としても活躍する才媛です。


2000年に製作された『「Erleuchtung garantiert  (Enlightenment Guaranteed) 』」で、人生に悩み疲れたドイツ人の中年兄弟が、日本の禅寺で厳しい戒律に従った生活をする中で、少しずつ本当の自分に気付く姿を、半ば楽しく、半ば哀しく描いています。


さらに、2005年にはグリム童話「漁師とその妻」に題材をとり、魚専門の獣医と、鯉をモチーフにしたデザインで一躍モード界で名声をはせるその妻とを描いた『Der Fischer und seine Frau』 を製作。

そして2008年には、日本でも好評をもって迎えられた「『HANAMI』 (Kirschblüten – Hanami, )を発表。これらの作品の中では、日本というテーマが、きちんと細部にまで目を向けて表現されています。


他にも、少しさかのぼって、前述のヴェンダース監督が、小津安二郎監督へのオマージュとして1985年に製作した、『東京画』という作品もあります。

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