ドイツ人というのは、その堅物なほどにまじめ、思い込んだらまっしぐら、みたいな(一般的に思われている)性格がわかりやすいせいでしょうか、古今東西、映画にはよく登場するキャラクターです。

その多くは、ナチスと関連しているのも否めない事実。


スティーヴン・スピルバーグ監督による『シンドラーのリスト』(Schindler's List、1993)は、第二次大戦中のナチス・ドイツによるユダヤ人虐殺の嵐が吹き荒れる中、ドイツ人実業家オスカー・シンドラーが、私財を投じて1000人以上ものユダヤ人の命を救った実話を描いた映画作品。


同じく、スピルバーグがドイツを舞台に描いた作品に、『ミュンヘン』(Munich、2005)もありますね。こちらは、1972年に開催されたミュンヘン夏のオリンピックの選手村で、黒い9月と呼ばれるパレスチナの過激派が、11人のイスラエル選手を殺害した事件をテーマにしています。


最近公開された最新作『ジャンゴ 繋がれざる者』も好評なクエンティン・タランティーノ監督も、『イングロリアス・バスターズ』(Inglourious Basterds、2009)で、ドイツというおいしい素材をうまく料理しています。

この作品中のシーンで、ナチス軍人に変装した英国軍人が、飲み物を注文するときに、数を示すために出す指の出し方が、ドイツ式(親指と人差し指、中指を出す)ではないため、その素性がばれ、大銃撃戦になるところなど、タランティーノもなかなか細部にこだわる監督だなあと思いました。

(この項続く)

 

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